メンターが遺してくれたこと

仕事で、闘病の併走を通じて、教えとして遺してくれたことをグリーフケア兼ねて綴ります

今、闘病に併走して辛い方へ

大切な人が急にいなくなってしまった2022年。

こんなに悲しい年はない、そう思います。

 

でも、2021年に病気がわかった時もとんでもない年だなと思ったのです。

今から思えば、病気でも、大切な人が生きて側にいる、それだけで幸せだったのに。

 

大切な人の病気の告知、それは大きな衝撃となり、その事実を受入れるのに時間もかかります。

元気になってほしい、以前の生活に戻りたい、将来どうなるのだろう…と不安になり泣くことも増えるでしょう。

 

そんな時、少し想像してみてください。

人は残念ながらどんな人でも、いつか必ず亡くなります。

そんな未来は早いか遅いかで、必ずやってくる。

そういう日が来た時に、過去にタイムスリップして戻ってきたのが「今」だとしたら。

 

私は残念ながら、既に「大切な人がいなくなってしまった未来」にいます。

もし、今、闘病中の、何だったらがん告知を受けた日に15分でも戻れるとしたら。

 

声が聞けて、返事がしてもらえる。

贅沢は言わず、話せなくても、黙って横にいて顔が見られて、触れられるだけでも良い。

それは、想像するだけでも幸せで泣ける、自分の寿命と引き換えにしてでも欲しい時間です。

 

闘病に併走している方、あなたが辛くて辛くてしょうがない、と感じている「今」は、ちょっと距離をおいてみると、そんな時間でもあります。

 

不安や恐れというのは、思考が「過去」と「未来」にいってしまっていて「今」にないから、と何かで読みました。

 

難しいかも知れないですが、「今」この瞬間に目を向けて、是非その時間を大切にしてください。

私が羨ましくて羨ましくてたまらない、そんな「過去」にいるのです。

 

大変で辛いと思っている時間も、そんな見方もあるのだと知ってもらえたら嬉しいです。

「今、この瞬間を大切にして過ごすこと」は、私の大切な人が命を懸けて教えてくれた教えの一つです。